EC向け発送代行サービスの選び方とメリット徹底解説
- 株式会社フリーダム
- 7月25日
- 読了時間: 14分

▶︎1. EC発送代行サービスとは?まずは仕組みと特徴をチェック

1.1 EC発送代行サービスの仕組みとは
EC発送代行サービスとは、ネットショップで販売された商品を、在庫の保管からピッキング・梱包・発送まで一括して代行するサービスのことです。
自社で倉庫や人員を確保せずに、物流業務の大半を外部に任せられる点が大きな特長です。
とくに近年では、個人事業主から中規模EC事業者まで、幅広く導入が進んでいます。
背景には、次のような現実的な課題があります。
商品数の増加にともなうスペース不足
配送量増加による人手不足
出荷ミスや梱包不良などのリスク増加
発送代行を利用することで、こうした課題に対して次のような対応が可能になります。
在庫管理の精度向上
作業時間の大幅短縮(最大50%以上)
出荷精度の安定とクレーム対応の削減
日常業務でよくあるのが、「午前中に入った注文をその日のうちに出荷したい」というケース。人手とスペースが限られる自社対応では間に合わないこともありますが、発送代行サービスを利用すれば、一定の締切時間までにデータを送るだけで自動出荷されるという効率的な運用が可能です。
EC発送代行サービスは、ネットショップ運営の裏方を強力にサポートしてくれる存在です。
1.2 ECの発送代行サービスを使うメリットと注意点
ECの発送代行サービスには、多くのメリットがあります。
まずは代表的な利点を整理しておきましょう。
主なメリット
人件費・倉庫費の固定費削減
出荷作業を外注することで本業に集中できる
繁忙期でも安定した出荷体制が維持できる
たとえば、年末年始やセール期間など、注文数が通常の3倍以上に膨らむことがあります。そんなときでも、発送代行業者なら柔軟に対応可能な場合が多く、自社だけでの対応に比べて圧倒的な安定性があります。
一方で、注意すべき点も存在します。よくある失敗例を見ていきましょう。
こんな失敗が多いです
対応外の商品を預けてしまう
→ 危険物やサイズオーバー品は断られるケースも。事前確認が必要です。
料金の細かい条件を把握していない
→ 初期費用・保管費・出荷手数料など、見積もり段階での内訳チェックが大切です。
サポート体制が不明確なまま契約してしまう
→ トラブル時に連絡がつかない、対応が遅いなどのリスクに。
こうしたトラブルを防ぐには、事前に「自社の商品特性」や「出荷量」「出荷頻度」などを整理した上で、相性の良いサービスを選ぶことが大切です。
発送代行サービスは便利な一方で、パートナー選びを間違えると逆に業務が煩雑になることもあるので、見極めがとても重要です。
▶︎2. ECの発送代行サービスの選び方①:サービス範囲を見極める

2.1 どこまで任せられる?発送代行で対応できる業務
ECの発送代行サービスと一口に言っても、業者ごとに対応範囲が異なります。
基本的には次のような業務をカバーしています。
主な対応業務
入庫・検品(数量や破損確認など)
保管(常温・定温・パレット単位など)
ピッキング(注文に応じた商品選定)
梱包(エアパッキン、ギフト包装など)
発送(宅配便、メール便、定期便など)
返品処理(再入庫・廃棄など)
これらの中で、「どこまで外注し、どこを社内で対応するか」が選定時のカギになります。
たとえば、ハンドメイド商品を扱うネットショップでは、検品や梱包にこだわりがあるため、その部分は自社で行い、出荷のみ外注するケースもあります。
逆に、大量出荷が必要な企業であれば、すべて丸投げして効率化を重視することも多いです。
発送代行で委託できる範囲をしっかり確認することが、スムーズな運用への第一歩です。
2.2 ネットショップに合う発送代行サービスを見つけるコツ
ECショップの種類や運営規模によって、向いている発送代行サービスは変わります。自社に合った業者を見つけるには、次のようなポイントを押さえるのが効果的です。
チェックすべき3つの視点
取り扱い商品と業者の得意分野が合っているか
→ アパレル、食品、化粧品、重量物など、それぞれ得意な分野が異なります。
出荷頻度と業者の処理能力がマッチしているか
→ 毎日少量なのか、月数回まとめて発送するのかで最適な業者は変わります。
サービスの柔軟性(個別対応・マニュアル変更など)
→ 仕様変更や同梱物追加などへの対応力も見逃せません。
よくある失敗が「価格だけで選んでしまう」こと。
たとえば安価な業者に依頼したが、細かい商品仕様に対応できず返品が相次いだというケースもあります。
自社の販売スタイルや、顧客との接点の多いポイント(例:梱包、同梱物)に注目して、「ここはしっかりやってほしい」という部分が得意な業者を選ぶと安心です。
価格や知名度ではなく、自社と“相性がいいかどうか”を見極めるのが成功の秘訣です。
2.3 サポート体制で差が出る!選ぶ前に確認すべき点
意外と見落としがちなのが、「日々のやり取りをどうサポートしてくれるか」という点です。サポート体制の違いは、トラブル時のスムーズな対応に大きく関わります。
確認すべきサポートのポイント
専任担当の有無(相談しやすい体制か)
連絡手段(電話・チャット・メールなどの対応速度)
システム管理画面の使いやすさ
データ提供・報告体制(出荷報告や在庫レポートなど)
例えば、「誤出荷が起きたときにすぐ連絡が取れない」といった事態は、顧客満足度を著しく下げてしまいます。信頼できる業者であれば、迅速な再手配や丁寧なフォローがあるため、トラブルを最小限に抑えることができます。
また、毎日の業務で「細かい変更や確認が出るタイプの商材」を扱っている場合、柔軟で反応の早いカスタマーサポートは欠かせません。
発送代行は“人と人との連携”でもあるため、サポート体制を事前にしっかり見極めることが重要です。
▶︎3. EC向け発送代行サービスの選び方②:料金体系とコストの考え方

3.1 料金プランの違いと費用構成の見え方
EC向け発送代行サービスの料金体系は、業者ごとに大きな違いがあります。
一見すると「月額〇〇円〜」とシンプルに見えますが、実際には複数の項目で構成されています。
主な費用構成
初期費用(アカウント開設・システム連携費など)
保管料(1坪あたり・棚1段あたりなど)
入庫・検品料(商品数に応じた単価)
ピッキング料(1出荷あたり〇円など)
梱包資材代(ダンボール・緩衝材など)
出荷手数料(1件あたり/重量帯ごと)
返品対応料(再入庫、返送処理など)
このように、1件あたりの出荷コストを正確に把握するには、トータルでのシミュレーションが必要になります。
たとえば、A社が「月額基本料無料」でも、出荷単価が高かったり、梱包資材が別料金だったりすると、最終的なコストは割高になることも。
見かけの安さに惑わされず、全体の費用構成を把握することが大切です。
3.2 単価の安さで選ぶと失敗する3つの理由
料金だけでEC向け発送代行サービスを選んでしまうと、思わぬ落とし穴があります。以下のような失敗はとても多いです。
ありがちな3つの失敗
安価なプランに制限が多い
→ 出荷数や保管期間に上限があり、すぐオーバーして追加料金発生。
品質が不安定でトラブルが多い
→ ピッキングミスや梱包不備で顧客からのクレームが増える。
サポートが不十分で対応が遅い
→ 発送遅延や緊急時の連絡がスムーズにいかず、業務が滞る。
「1件あたりの出荷が100円安い」ように見えても、その裏で誤出荷が1件発生するごとに数千円の損失や信頼低下が起きるリスクもあります。
たとえば、あるショップが格安業者を選んだところ、ギフト包装の要望に対応できず返品が多発し、かえって利益を圧迫したというパターンも。
料金の安さだけで判断すると、結果的に高くつくケースが多いのです。
3.3 見積もりでチェックすべき費用項目一覧
発送代行サービスを選ぶ際は、必ず見積もり段階で詳細な費用内訳を確認しましょう。見落としがちな項目が後から請求に含まれて驚く…ということも珍しくありません。
チェックしておきたい項目一覧
初期費用:システム連携や登録費用が発生するか
保管費:月額での面積課金/棚単位かどうか
梱包費:箱サイズや緩衝材の価格は明確か
出荷手数料:サイズ・重量ごとに細かく確認
同梱対応:チラシ・冊子などの封入対応があるか
返品処理費:返送時の再検品・再入庫対応費用
追加料金:土日出荷・夜間対応・繁忙期の特別料金など
とくに、チラシの同梱やギフト包装のように店舗独自の対応を依頼する場合、その費用が別途必要なことが多いです。
また、「〇〇件までは基本料金内、超えると割増」など、段階的な料金設定になっていることもあるため、注文ボリュームの変動が大きい場合は要注意です。
見積もりを取る際は、必ず“例月の出荷想定件数”に基づいて試算を依頼するのがポイントです。
▶︎4. ECの発送代行サービスの選び方③:品質・実績・ミス対応力
4.1 発送ミスを防ぐにはどう選べばいいか
発送代行サービスを選ぶうえで、「誤出荷をいかに防げるか」は最も重要なポイントのひとつです。商品が違っていたり、数が足りなかったりすれば、顧客満足度の低下や悪いレビューの原因になります。
では、どうすれば発送ミスが少ない業者を選べるのでしょうか?
以下のような視点で判断するのが効果的です。
発送ミス防止のためのチェックポイント
Wチェック体制(2人以上で検品)を導入しているか
バーコードによるスキャン管理があるか
マニュアルの有無と実務レベルでの運用状況
出荷データと倉庫管理の自動連携体制があるか
特にバーコード検品やダブルチェックなど、作業を人的な感覚に頼らず、システムと組み合わせているかが大事です。
たとえば、「目視で確認しているだけ」の業者と、「ピッキング時・梱包時・出荷前の3段階でバーコードチェックしている」業者では、発送精度に大きな差が出ます。
発送ミスを最小限に抑えるには、業者の運用体制と仕組みの整備度を見ることが欠かせません。
4.2 実績や出荷精度から見えるサービスの信頼度
長年運用されているか、豊富な出荷実績があるかどうかも、サービスの信頼度を測る上での重要な指標になります。
注目すべき具体的な実績指標
年間の出荷件数(例:50万件〜100万件など)
誤出荷率(0.01%以下なら高品質と言われます)
対応している商材の幅(化粧品、書籍、衣類など)
過去のトラブル対応履歴や事例開示の有無
たとえば「出荷実績が豊富な業者」ほど、ルーチン作業の精度やトラブル対応のスピード感に長けている傾向があります。
また、誤出荷率の公開は業者の「自信の表れ」です。極端に数値が不明瞭だったり、聞いても曖昧にされる場合は注意が必要です。
信頼できる発送代行サービスは、数字や事例で“品質”をきちんと提示できる業者です。
4.3 トラブル対応力の差で安心感が変わる
どんなに体制が整っていても、イレギュラーやトラブルは起こります。
そのときの対応力によって、店舗側のストレスと損失が大きく変わることを忘れてはいけません。
トラブル対応力を見極める視点
専任担当の有無と対応スピード
出荷遅延時の即時連絡体制(チャット・電話など)
返品・交換処理の柔軟性とスピード
過去のトラブル対応実績があるか
実際によくあるのが、「急な在庫切れ」や「荷物の紛失・遅延」など。
そんな時、すぐに連絡が取れて状況共有してもらえるかどうかが安心感を大きく左右します。
また、「返品が発生したときの再入庫や再出荷」が柔軟でスムーズな業者は、顧客満足度を落とさずにトラブルを収める力を持っています。
トラブル対応力は“普段見えにくいけれど最も重要なポイント”の一つです。
▶︎5. EC向け発送代行サービスの選び方④:システム連携と業務効率化
5.1 カート・モールとの自動連携ができるかどうか
発送代行サービスを導入する目的のひとつは、出荷業務の自動化と省力化です。そのためには、使用しているECカートやモールと連携できるかが重要な判断軸になります。
主な連携対象
ショッピングカート:Shopify、カラーミー、BASEなど
モール系:楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング など
たとえば、受注データをCSVで毎回手動アップロードしなければいけない業者だと、業務の手間やミスが発生するリスクが高まります。
一方で、自動連携できる業者なら、注文が入るとリアルタイムで倉庫にデータが届き、自動で出荷まで進むため、作業がほぼゼロに近づきます。
日々の業務負担を劇的に減らすには、カートやモールとの自動連携機能が必須です。
5.2 入出庫管理・API対応の有無は要チェック
出荷処理だけでなく、在庫の入出庫管理も正確に行われているかどうかは、ショップの信頼性と利益に直結する要素です。
チェックポイント
在庫数がリアルタイムで確認できる管理画面があるか
APIでシステムと自動連携できるか
アラート機能(在庫切れ、異常数など)の有無
もし在庫の反映が遅れたり不正確だった場合、「在庫切れの商品が売れてしまった」「ダブルカウントされた」などのトラブルが起こります。
API対応がある業者なら、自社のECサイトや在庫管理システムと自動で連携し、最新の在庫数を常に保つことができます。
こうした仕組みが整っていれば、手動更新や誤差確認に費やす時間が激減し、月間の工数を20〜40時間削減できるケースもあります。
業務の正確さと効率化を両立するためには、入出庫管理の仕組みも必ず確認しておきましょう。
5.3 自社の基幹システムと連携できるかどうかを見極める
EC事業がある程度の規模になると、社内には独自の販売管理システムや顧客管理システムが存在することもあります。そこで重要になるのが、発送代行サービスが自社のシステムと連携できるかどうかです。
よくある基幹システムとの連携例
販売管理(例:受注管理システム)
CRM(顧客管理)
会計ソフトやBIツール(売上分析用)
この連携がうまくいかないと、「発送完了情報が手入力」「在庫数の更新にタイムラグ」など、社内業務がかえって煩雑になるリスクがあります。
確認すべきなのは、次の3点です。
APIやCSVでの連携仕様が用意されているか
カスタマイズに柔軟に対応できるか(テンプレート変更など)
導入時のシステム担当者との打ち合わせが可能か
とくに独自システムを使っている場合は、事前に「この項目をどう連携するか」まで細かく詰められる業者が安心です。
発送代行業者のIT対応力は、業務全体の効率化と直結します。社内システムとの連携性は見逃せない要素です。
▶︎6. まとめ:EC向け発送代行サービスの選び方のポイント
6.1 自社にぴったりな発送代行サービスを選ぶには
ここまでご紹介してきたとおり、EC向け発送代行サービスは非常に多様で、サービス内容や強みが業者によって異なります。
そのため、「なんとなく安いから」「知名度が高いから」だけで選ぶのは危険です。
発送代行サービス選びで失敗しないためには、以下の3ステップが有効です。
発送代行選定の3ステップ
自社の課題・目的を明確にする
→ 例:出荷の手間削減/誤出荷の防止/スペース不足の解消など
必要な業務範囲・機能を洗い出す
→ 検品や梱包、返品対応、API連携など
サービスの実績・品質・対応力を比較する
→ 出荷精度、対応スピード、サポート体制などをチェック
たとえば「発送ミスが多くてレビュー評価が落ちている」のであれば、誤出荷率が0.01%以下で実績豊富な業者が有力候補になります。
また、「受注処理から出荷まで毎日2時間かかっている」という場合には、自動連携やAPI対応に強い業者を選ぶと1日あたりの作業時間を大幅に削減できます。
大切なのは、“自社にとって最も必要な部分”を補ってくれる発送代行を選ぶことです。
6.2 最後に比較・検討すべき3つの決め手
最終的に発送代行サービスを決定する前に、以下の3つの視点から比較することで、後悔のない選定ができます。
比較検討で注目すべき3つのポイント
総コストの透明性
→ 初期費用・保管料・出荷単価・返品費などの内訳が明確かどうか
業務との相性・柔軟性
→ 商品特性に合うか、仕様変更やイレギュラー対応への柔軟さがあるか
信頼性とサポート体制
→ トラブル時に対応できるか、連絡手段・スピード感は十分か
この3つを軸に比較することで、「価格だけを見て選んだら対応が不十分だった」「柔軟に動いてくれない」といった後悔を防ぐことができます。
特にネットショップ運営では、物流の質が売上やレビュー評価に直接つながるため、信頼できるパートナーを選ぶことが大切です。
価格・品質・相性のバランスを見極めて、自社の成長に寄与してくれる発送代行サービスを選びましょう。
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